「gooラボ ネットの未来プロジェクト」ブロガーミーティングへの参加

TechCollab2009-02-05


gooラボ ネットの未来プロジェクト」ブロガーミーティングというものに参加した。

[告知内容]
2月5日(木)に「gooラボ ネットの未来プロジェクト」ブロガーミーティングが開催されます。今回のテーマはレコメンデーションです。
ネットのレコメンデーションについても研究しているNTTレゾナントさんの新技術実験室『gooラボ』と店員さんによるポップなどリアルなレコメンデーションで音楽ファンを掴む『タワーレコード』が、対談形式でディスカッション行うスペシャル企画です。
この機会に、案外語られることのないレコメンデーションの未来についてネットとリアル双方から一緒に考えてみませんか?

レコメンデーション(Attention Aware分野)については未踏の時のプロジェクトにも色々と考えてきたが、やはり興味のある分野ということで参加表明。イベントはタワーレコード渋谷店 B1Fで開催され、レコメンデーションの技術研究を行っているgooラボのメンバー二人と、リアルなレコメンデーションを業務として実践しているタワーレコードの店員さん二人とのディスカッション形式でのイベントであった。

レコメンデーションとは?

まずは、gooラボの方からレコメンデーションについての概要説明が軽く実施された。レコメンデーションシステムとしての要素は大きく、1.取り方、2.精度、3.出し方があるとは思うが、取り方と出し方が重要だと思っている。とはいっても、具体的な方法については模索中であるので、タワーレコードさんに色々と聞きたい。

タワーレコードにおけるレコメンド

基本的に推薦する楽曲はバイヤーの勘で選ばれる。ある程度レーベルやアーティストで振るいは掛けるものの最終的には勘で選ばれる。そしてバイヤーに推薦されたものは段階的にプッシュされていく。そのプッシュ(レコメンンド)の中で重要なものの一つとしてアイキャッチがある。これにはバイヤーの思いが込められている。タワーレコードでは思いのこもったレコメンドを提供している。手書きにすることで思いが伝わり、リアルな店員を想像することができる。

以上のパネルディスカッションの後、参加者によるグループディスカッションを実施。ディスカッションの後、各代表者がグループの意見をまとめて発表した。

グループディスカッション
  • ディスカッション1: WEBとリアルなレコメンデーションの違いは何だろう

色々な発表がされがが、個人的には「有機と無機」「人か機会」かだと思った。タワレコードのレコメンド(アイキャッチ)の後ろには店員さんの顔と熱い思い、専門性が見える。しかし現在のレコメンドではそれが見えない。


  • ディスカッション2: 魅力的なレコメンデーションって何だろう

例えばAmazonで購入してその後にこれがお勧めといきなり言われても、お勧めしている対象がわからなくていやだ。それよりもお勧めしてくれている人の顔が見える方が安心できる。この製品を買った人に対してお勧めする一般的な製品は紹介してくれるが、あくまでも一般的の製品を紹介してくれるだけ。もっと不確定な要素がほしい。これはリアルならばできること(ex. 目的もなしのぷらっと散歩してたらいいもの見つけた)。


感想

久しぶりのイベントの参加だったが、とても皆さんの意見も聞けて大変興味深い時間を過ごすことができた。未踏の時は、購買情報リンクによるレコメンドだけでなく、デバイスも発達しているのだから、もっと物理的な要素を多方面に分析すればいいのではと思い、特にロケーション情報(ロケーションというよりもスペース)を利用して、「同じ空間にいる人は興味が一致しているはず」という論理のもとレコメンデーションを検討していた。しかし、マーケッターに意見を聞くと大抵それだと弱いといわれる。メーカとしては、30代前半男性子持ち(男の子二人女の子一人)などの細かいセグメントに対して情報をプッシュしたいものだ、と。小売などはそれを解消するためにポイントカードを用意してうまく購買分析とそれに基づくマーケット活動をしている。しかし、ウェブはこの世界には介在できない。魅力的なレコメンデーションはウェブ、リアル(デバイス)、人の三点がうまく融合できた場合に実現できるものではないかと思う。あとはビジネスモデルの問題。例えば、Amazonなどのサービス側で、成長可能なパブリックレコメンデーションを用意、小売(タワレコードなど)がノウハウを提供、その小売のノウハウを通じて売れた場合は、2:8で小売にマージンが入る、など。ここらへんは休みの日にでもゆっくりと考えていきたい。